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書籍詳細
 
水処理
−その新しい展開−
佐藤敦久編著
A5・240頁 / 6050円
発行年月日 : 1992年5月
ISBN : 4-7655-3127-9
 

内容紹介
発癌性物質,ウイルス等の危険情報の増加,恒常化した黴臭などにより水道水の危機が叫ばれる中,文部省重点領域研究の一環として報告された「水資源の質的安全性確保のための処理技術」の学際的成果を基に,現在の水処理技術を網羅して解説し,今後の高密度社会に求められる新しい展開を提示.関係事業体・企業・大学の研究・技術者のほか大学院生に好適の書.
【主要目次】水の本質/水中汚染物質の人体影響/水処理プロセスの新展開/新しい吸着・殺菌剤/快適な水環境を目指して 他
 
目次
水処理−その新しい展開−

第1章 これからの水処理

第2章 水道の変遷

2.1 水道施設の変遷
2.1.1 古代の水道
2.1.2 ローマ時代の水道
2.1.3 中世期以降の水道
2.1.4 日本の水道
(1) 明治以前
(2) 明治以降
2.2 水処理技術の変遷
2.2.1 水処理の歴史
2.2.2 通常処理
(1) 普通沈殿
(2) 薬品沈殿
(3) 緩速砂濾渦
(4) 急速砂濾過
(5) 消毒
2.2.3 高度処理
(1) 前塩素処理
(2) その他の高度処理

第3章 水の本質

3.1 水の構造と物性
3.1.1 水の分子
3.1.2 水の液体構造モデル
(1) モデルによるアプローチ
(2) 計算機によるアプローチ
3.1.3 水の構造と物性
3.2 水の溶解性
3.2.1 溶けるということ
3.2.2 無機化合物の溶解
(1) イオン性結晶の溶解
(2) 無機物質の水中への分散
3.2.3 有機化合物の溶解
(1) イオン解離する分子
(2) イオン解離しない分子
3.3 水中の不純物

第4章 水中の汚染物質

4.1 病原微生物
4.1.1 病原微生物に対する新しい対応
4.1.2 水系感染の区分と微生物
4.1.3 病原微生物の種類
(1) 病原大腸菌
(2) カンピロバクター・ジェジュニ
(3) エルシニア・エンテロコリチカ
(4) レジオネラ・ニューモフィラ
(5) ランブル鞭毛虫
(6) クリプトスポリジウム
(7) ウイルス
4.2 ウイルス指標としてのバクテリオファージ
4.2.1 現行の病原微生物指標とその課題
4.2.2 バクテリオファージのウイルス指標としての可能性
(1) ウイルス指標としてのバクテリオファージ
(2) 自然水系での消長
(3) 処理プロセス内でのウイルス消長のトレーサーとして
(4) 消毒効率の評価指標として
4.2.3 水の病原微生物面からの安全性確保のために
4.3 有機ハロゲン化合物
4.3.1 有機ハロゲン化合物による水道原水の汚染
4.3.2 TOXの測定
(1) 熱分解法
(2) 光分解−流れ分析法
4.3.3 ガスクロマトグラフ(GC)法およびGC-MS法
4.4 窒素化合物
4.4.1 水道水中の窒素化合物の種類
4.4.2 アンモニヤ性窒素およびクロラミン類
4.4.3 亜硝酸性窒素,硝酸性窒素
4.4.4 含窒素塩素化有機物質
4.5 パイロジェン
4.5.1 パイロジェンとは
(1) パイロジェンとエンドトキシン
(2) 細菌消毒(内毒素と外毒素)
(3) エンドトキシンの構造
4.5.2 エンドトキシンの物性
4.5.3 エンドトキシンの試験法
(1) ゲル転倒法
(2) 比濁時間分析法
(3) 合成基質法
4.6 健康影響
4.6.1 微量化学物質による水質汚染
4.6.2 化学物質の健康影響
(1) クロロホルム
(2) トリクロロエチレン
(3) テトラクロロエチレン
4.6.3 水質基準値の設定
4.6.4 有害化学物質の用量・反応関係
(1) 閾値が存在する物質の場合
(2) 閾値が存在しない場合
4.6.5 バイオアッセイ法による簡易水質評価
(1) 突然変異原性試験
(2) 培養細胞を用いた細胞毒性試験
(3) 既知微量汚染物質による細胞毒性の比較
(4) 環境水および処理水の変異原性と細胞毒性
(5) まとめ

第5章 水処理プロセスの新しい展開

5.1 生物処理の新しい手法
5.1.1 水処理における生物処理の位置づけ
5.1.2 処理方式
5.1.3 回転円板装置
5.1.4 ハニコームチューブ濾床
5.1.5 ナイロン帯接触槽
5.1.6 固定床および流動層
5.2 流入液切り替え法による生物脱窒
5.2.1はじめに
5.2.2 流入液切り替えによる脱窒法の原理
5.2.3 非定常脱窒現象のモデル
5.2.4モデルパラメーターの決定
(1) 有機物蓄積に関するパラメーター
(2) 内生脱窒速度の決定
5.2.5 繰り返し実験との比較
5.2.6 おわりに
5.3 活性炭吸着の新展開
5.3.1 はじめに
5.3.2 活性炭の物性
5.3.3 縞擁護トリハロメタンの除去
(1) はじめに
(2) 実験方法
(3) 結果および考察
5.3.4 活性炭によるトリハロメタン前駆物質の除去
(1) はじめに
(2) トリハロメタン前駆物質について
(3) 水源地および実験
5.3.5 処理法の概要
5.3.6 吸着平衡
5.3.7 結果および考察
(1) 水質調査
(2) 伊豆沼水の吸着特性および除去の評価
(3) 各プロセスにおける除去の評価
(4) TOCとTHMFPの関係
(5) 試料水の分子量分画
(6) モデル水(腐葉土抽出水)の分子量分画
5.3.8 まとめ
5.4 膜分離技術の応用
5.4.1 膜について
(1) 膜
(2) 水処理のための分離膜
5.4.2 水処理への応用の例
(1) 海水およびかん水の淡水化
(2) 水中のTHMの膜による除去
(3) 下水の再利用
5.4.3 実用化のための設計法
(1) 電気透析
(2) 透過気化
(3) 逆浸透法
(4) 眼外濾過法
(5) 精密濾過法
5.5 消毒技術の新展開
5.5.1 紫外線とオゾンによる消毒
(1) 病原細菌・ウイルス制御のための各種手法
(2) オゾン処理
(3) 紫外線照射
(4) 大腸菌ファージQβをバイオインディケーターとした紫外線照射装置のウイルス不活化の評価
5.5.2 塩素殺菌法に代わる新しい水処理殺菌法の開発
(1) はじめに
(2) H+およびOH-形イオン交換体を活用する新殺菌法
(3) イオン交換膜電気透析系を活用する新殺菌法
(4) まとめ
5.5.3 ピリジニウム型樹脂を用いた水中微生物およびウイルスの除去
(1) はじめに
(2) 塩素消毒法は安全か
(3) 飲料水のウイルス汚染
(4) 不溶性ピリジニウム型樹脂による微生物およびバクテリオファージの捕捉除去
(5) 不溶性ピリジニウム型樹脂による病原性ウイルスの捕捉除去
(6) ピリジニウム型高分子で表面処理した不織布を用いた漉過法による水中微生物およびウイルスの除去
(7)おわりに
5.6 光化学処理法の新しい手法
5.6.1 過酸化水素-紫外線法
(1) 過酸化水素の光分解特性
(2) 有害有機物の分解
(3) 実用化の現状
5.6.2 光触媒-紫外線法
(1) 光触媒作用
(2) 有害有機物の分解
(3) 実用化へ向けて
5.6.3 色素-可視光法
(1) 色素の増感作用
(2) 有機離職処理
(3) 殺菌への応用

第6章 新しい吸着・殺菌剤

6.1 ゼオライトの修飾と水処理への応用
6.1.1 ゼオライト
6.1.2 疎水性ゼオライトの調製
(1) 高シリカゼオライトの合成
(2) 水熱処理
(3) 塩酸処理
(4) EDTA処理
(5) 珪フッ化アンモニウム処理
(6) 四塩化珪素処理
6.1.3 ゼオライトの親-疎水性
6.1.4 水中からの界面活性剤の疎水性ゼオライトヘの吸着特性
6.1.5 遷移金属担持ゼオライトによる殺菌作用
6.1.6 今後の展望
6.2 炭素系吸着剤の吸着特性
6.2.1 炭素系吸着剤の特長
(1) 炭素系吸着剤の物理構造
(2) 炭素系吸着剤の表面化学構造
6.2.2 活性炭
(1) 活性炭の表面改質
(2) 表面改質活性炭の吸着特性
6.2.3 カーボンブラック
(1) カーボンブラックの表面改質
(2) 表面改質カーボンブラックの吸着特性
(3) 吸着機構(吸着モデル)
6.2.4 活性炭素繊維
(1) 活性炭素繊維の表面改質と吸着特性
6.2.5 炭素系吸着剤の吸着特性の比較
(1) 物理構造の比較
(2) 炭素系吸着剤の吸着特性
(3) 炭素系吸着剤の分子ふるい効果
6.2.6 あとがき
6.3 ソープフリー高分子ラテックスの吸着剤としての応用
6.3.1 はじめに
6.3.2 試料および実験法
(1) 高分子ラテックス
(2) トリハロメタン
6.3.3 高分子ラテックスへのトリハロメタンの吸着性
6.4 高分子吸着剤の利用
6.4.1 高分子吸着剤
6.4.2 水処理への応用
6.5 オゾン-紫外線法
6.5.1 はじめに
6.5.2 オゾンの自己分解速度
(1) 溶解度
(2) 紫外線の照射がない場合の自己分解
(3) 紫外線を照射する場合の自己分解(気相中)
(4) 紫外線を照射する場合の自己分解(水相中)
6.5.3 オゾンによる有機物の分解
6.5.4 有機塩素化合物の分解
(1) 気-液平衡
(2) 水中での塩素化C2化合物の分解
(3) 気相中での分解
6.5.5 トリハロメタン前駆物質の分解
6.5.6 内部照射型気泡塔反応装置内のオゾンの分解特性
6.5.7 おわりに
Copyright