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書籍詳細
 
流水型ダム
〜 防災と環境の調和に向けて 〜
池田駿介・小松利光・角哲也編著
A5・290頁 / 3456円
発行年月日 : 2017年7月
ISBN : 978-4-7655-1847-5
 

内容紹介
流水型ダムの最新の知見を集めた書。冒頭に,気候変動の影響や流水型ダムの新しい概念,今後の発展の可能性等を解説し,次いでダム・貯水池における流水型ダムの位置づけについて触れ,さらに歴史と現状の課題について述べている。また,流水型ダムの機能とその可能性を紹介し,その中で環境と調和していくための土砂移動や生態環境へのインパクトについて説明している。最後に,流水型ダムの設計および管理について詳説しており,治水対策に取組む行政や技術者にとってきわめて有用かつ丁寧な技術書となっている。
 
目次
第1章 序 論
1.1 はじめに
1.2 地球温暖化による災害外力の増大
1.3 水・土砂災害の形態・様相の変化
1.4 水・土砂災害適応策としての流水型ダム
 1.4.1 流水型ダムとは
 1.4.2 河道内遊水地の概念の導入
 1.4.3 小規模流水型ダム群を用いた新しい治水方式の提案
1.5 流水型ダムの今後の可能性
1.6 おわりに

第2章 ダム・貯水池における流水型ダムの位置づけ
2.1 河道内遊水地・山間遊水地の概念
2.2 世界の流水型ダムの特徴と分類
2.3 流水型ダムの検討課題
 2.3.1 ダムの管理・安全対策
 2.3.2 環境への配慮
2.4 流水型ダムの発展性
 2.4.1 流水型ダムから貯水型ダムへの転換
 2.4.2 出水期・非出水期で流水型ダムと貯水型ダムを転換

第3章 流水型ダムの歴史と現状の課題
3.1 世界の事例
 3.1.1 歴史的流水型ダム(イラン,フランス・ロアール川)
 3.1.2 米国における事例
 3.1.3 スイスにおける事例(オルデンダム)
 3.1.4 オーストリアにおける事例
 3.1.5 ドイツにおける事例
 3.1.6 乾燥地における事例
3.2 日本の事例
 3.2.1 益田川ダム
 3.2.2 辰巳ダム
 3.2.3 西之谷ダム
 3.2.4 農地防災ダム
 3.2.5 農地灌漑ダム(冬季に流水型ダムと同様の操作を実施)

第4章 流水型ダムの新しい機能
4.1 新しい治水方式(カスケード方式)の提案
 4.1.1 カスケード方式の洪水制御能力の検証
 4.1.2 カスケード方式に及ぼす洪水波形の影響
 4.1.3 カスケード方式の洪水制御機構
 4.1.4 カスケード型洪水制御方式のまとめ
4.2 流域貯留型治水・利水への展開
 4.2.1 開発の契機となったタイにおけるダムの考え方
 4.2.2 蓋付きの常用洪水吐きを有する流水型ダムの提案
 4.2.3 蓋付きの常用洪水吐きを有する流水型ダム群の治水効果の検証
 4.2.4 2011年のタイ洪水と流域貯留型ダムのまとめ
4.3 環境への配慮
 4.3.1 周辺環境との調和
 4.3.2 機能面での周辺環境との調和
4.4 段波対策
 4.4.1 耳川流域での天然ダム形成とその崩壊事例
 4.4.2 地震によるダムの決壊と段波による内陸部での被災事例
 4.4.3 対策について
4.5 流水型ダムによる土砂対策
 4.5.1 深層崩壊等により河川に大量に供給される土砂への対策
 4.5.2 土砂捕捉施設としての流水型ダムのより積極的な活用
 4.5.3 貯水ダムの堆砂を防ぐための流水型ダムの活用
4.6 流水型ダムにおける流木捕捉機能

第5章 流水型ダムにおける土砂動態
5.1 土砂の移動機構
5.2 土砂動態に関する現地モニタリング
 5.2.1 流水型ダムにおける土砂動態の考え方
 5.2.2 日本とオーストリアの流水型ダムにおける土砂動態
 5.2.3 益田川ダムにおける現地観測
5.3 掃流砂の挙動
 5.3.1 掃流砂に関する水理模型実験
 5.3.2 流れと掃流砂に着目した数値解析的アプローチ
5.4 浮遊砂と数値計算モデル
 5.4.1 概 説
 5.4.2 1次元河床変動モデル(土木研究所モデル)
 5.4.3 浮遊砂挙動モデル−平面2次元モデル
 5.4.4 境界条件
 5.4.5 浮遊砂と栄養塩類輸送
 5.4.6 実際の計算例
5.5 今後の土砂動態解明に向けての課題

第6章 流水型ダムの物質・生物環境
6.1 流水型ダムの環境の特徴
6.2 土砂動態と栄養塩類動態
 6.2.1 流水型ダムにおける土砂・栄養塩類動態の変化
 6.2.2 栄養塩類の動態
 6.2.3 下流河道へのインパクト
 6.2.4 下流河川へのインパクトに対するレスポンス
6.3 植生環境
 6.3.1 試験湛水が及ぼす影響
 6.3.2 出水時の冠水が及ぼす影響
6.4 魚類の移動
 6.4.1 既設ダムにおける課題
 6.4.2 魚類の移動をしやすくする工夫

第7章 流水型ダムの設計および管理
7.1 流水型ダムの型式
 7.1.1 流水型ダムの型式選定の基本的な考え方
 7.1.2 型式別のコスト比較
7.2 堆砂容量の考え方
 7.2.1 堆砂容量検討の流れ
 7.2.2 年平均流入土砂量の設定
 7.2.3 河床変動計算による堆砂形状の推定
7.3 堤体安定解析
 7.3.1 基本的な考え方
 7.3.2 荷重の組合わせと安定条件
 7.3.3 流水型ダムの安定解析における留意点
 7.3.4 放流設備ブロックの設計
 7.3.5 洪水段波に対する安全性の確認
7.4 基礎処理
 7.4.1 基本的な考え方
 7.4.2 重力式コンクリートダムにおけるグラウチングの種類と目的
 7.4.3 流水型ダムにおけるグラウチングの課題
7.5 放流設備
 7.5.1 流水型ダムの放流設備の特徴
 7.5.2 減勢工への土砂の堆積
 7.5.3 摩耗・損傷対策
 7.5.4 土砂輸送および流れの連続性の確保
7.6 閉塞対策
 7.6.1 流木による閉塞への対策
 7.6.2 土砂による閉塞への対策
7.7 試験湛水
7.8 流水型ダムの管理
 7.8.1 ダム施設の管理
 7.8.2 貯水池の管理
 7.8.3 流水の管理
 7.8.4 自然環境のモニタリング
 7.8.5 流水型ダムの用地取得について

第8章 まとめ
第1章 序 論
第2章 ダム・貯水池における流水型ダムの位置づけ
第3章 流水型ダムの歴史と現状の課題
第4章 流水型ダムの新しい機能
第5章 流水型ダムにおける土砂動態
第6章 流水型ダムの物質・生物環境
第7章 流水型ダムの設計および管理
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