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書籍詳細
 
海岸工学
〜 その誕生と発展 〜
港湾空港技術振興会監修/合田良實著
A5・216頁 / 3960円
発行年月日 : 2012年1月
ISBN : 978-4-7655-1684-6
 

内容紹介
「海岸工学」がどのような背景のもと1950年に誕生したか,その後どのように発展してきたか,実務家の視点で技術知見の変遷をまとめる。海外で普及しながら日本ではあまり使われない研究成果や,逆に日本の優れた技術でありながら海外での認識が低い知見についても触れている。著者の見聞に基づきまとめた防波堤の被災事例などのコラムは興味深く,本論の理解を助ける。海岸工学を学ぶ学生や,今後の海岸・港湾の研究方向を探る研究者・技術者にとって必読の書である。
 
目次
序文
まえがき
略号一覧

第1章 海岸工学前史

1.1 潮汐および波浪
  1.1.1 潮汐現象とその理論
  1.1.2 海面波の理論
  1.1.3 海の波の観測と推算
1.2 防波堤の設計
  1.2.1 捨石堤の設計
  1.2.2 直立堤の波圧
1.3 海浜変形の対策
1.4 前史における巨人たち
1.5 国際会議と研究体制
  1.5.1 国際航路会議(PIANC)
  1.5.2 浜侵食局(Beach Erosion Board)
  1.5.3 各国の水理試験センター

第2章 海岸工学の誕生と発展

2.1 第2次世界大戦中の波浪推算法と波浪変形計算法の発達
2.2 米国における最初の海岸工学会議とその後の発展
2.3 わが国における海岸工学の発展
2.4 各国における海岸工学の発展
  2.4.1 海岸水理研究施設の拡充
  2.4.2 海岸工学に関連する学術ジャーナル

第3章 技術基準・設計指針等における技術内容の変遷

3.1 海外におけるマニュアル
  3.1.1 米国におけるマニュアル
  3.1.2 英国におけるマニュアル
  3.1.3 ヨーロッパにおけるマニュアル
  3.1.4 国際標準機構による基準
3.2 わが国における技術指針
  3.2.1 『水理公式集』および『土木工学ハンドブック』
  3.2.2 海岸保全に係わる基準と設計便覧
  3.2.3 港湾施設の技術基準
3.3 海岸工学の教科書,専門書など

第4章 波浪推算と波の統計的性質

4.1 有義波法の展開
4.2 スペクトル概念に基づく波浪推算法
4.3 波浪観測法の発展
4.4 波浪スペクトルの解析
  4.4.1 周波数スペクトルの解析
  4.4.2 方向スペクトルの解析
4.5 個別の波の統計的性質
  4.5.1 波高分布
  4.5.2 波高と周期の相関分布
  4.5.3 代表波高・周期の信頼区間
4.6 波候統計
4.7 確率波高の推計手法
4.8 今後の課題

第5章 波の変形

5.1 波長・波速の計算
5.2 波浪理論の展開
  5.2.1 極限波高の波
  5.2.2 有限振幅波理論の展開
  5.2.3 ラディエーション応力とサーフェースローラー
5.3 規則波の変形
  5.3.1 浅水変形
  5.3.2 屈折変形
  5.3.3 回折変形
  5.3.4 規則波の砕波
  5.3.5 海底摩擦による減衰
5.4 スペクトル波浪の浅海域での変形
  5.4.1 スペクトル波浪の浅水・屈折変形
  5.4.2 スペクトル波浪の回折変形
5.5 不規則波の砕波変形
  5.5.1 砕波帯内の波高分布
  5.5.2 砕波帯内の平均水位変化
  5.5.3 沿岸流の岸沖変化
5.6 今後の課題

第6章 耐波構造物の設計

6.1 混成防波堤の設計
  6.1.1 壁体に作用する波圧
  6.1.2 マウンド被覆材の所要質量
  6.1.3 異形防波堤の設計
6.2 傾斜防波堤の設計
  6.2.1 斜面被覆材の所要質量
  6.2.2 異形コンクリートブロックの開発
  6.2.3 被覆材の所要質量の変動係数
6.3 防波堤・離岸堤の波高伝達率
  6.3.1 混成防波堤の波高伝達率
  6.3.2 離岸堤の波高伝達率
6.4 柱状構造物の設計
  6.4.1 砕けない波による単柱への波力
  6.4.2 砕波による単柱への衝撃砕波力
  6.4.3 岩礁上の灯標の設計波力
6.5 桟橋等への揚圧力と波力発電ケーソン
  6.5.1 横桟橋下面に働く衝撃揚圧力
  6.5.2 直立消波ケーソン護岸と波力発電ケーソン
6.6 浮体の係留問題
  6.6.1 数値計算による係留浮体の動揺解析
  6.6.2 港内係留船舶の動揺と港内静穏度
  6.6.2 ブイ係留の船舶の動揺解析
6.7 今後の課題

第7章 高潮・津波対策施設の設計

7.1 高潮防波堤と高潮の数値計算
7.2 津波防波堤と津波の数値計算
7.3 海岸堤防への波の打ち上げ高
  7.3.1 規則波の打ち上げ高
  7.3.2 不規則波の打ち上げ高
7.4 堤防・護岸の越波量とその許容値
  7.4.1 堤防・護岸の越波流量
  7.4.2 越波流量の許容値
7.5 今後の課題

第8章 海浜変形とその対策

8.1 海浜変形の特性と問題点
8.2 室内実験による漂砂現象の解明
  8.2.1 往復流による底質粒子の移動限界
  8.2.2 せん断力による底層からの底質の浮遊
  8.2.3 シートフローによる底質移動
  8.2.4 正常海浜と暴風海浜の発生条件
  8.2.5 ディーン数と底質の沈降速度
8.3 現地調査による海浜変形の実態の解明
  8.3.1 砕波帯内の浮遊砂の巻き上げ現象
  8.3.2 海浜の平衡勾配
  8.3.3 海底の地形変化の限界水深
8.4 海浜変形の予測
  8.4.1 海浜変形の要因
  8.4.2 構造物建設による海浜の変形パターン
  8.4.3 海浜流の数値予測
  8.4.4 汀線変化モデル
  8.4.5 3次元海浜変形モデル
8.5 海浜保全の諸対策
  8.5.1 突堤群
  8.5.2 離岸堤および人工リーフ
  8.5.3 養浜工
  8.5.4 緩勾配護岸
8.6 海浜変形の予測のための今後の課題
  8.6.1 地質学的時間スケールにおける海岸地形変化
  8.6.2 浮遊砂に関する不規則波実験と砕波帯内の浮遊漂砂の現地実験
  8.6.3 浮遊漂砂を主体とした海浜変形モデルの構築

第9章 波浪に関する水理模型実験と数値計算手法

9.1 規則波による模型実験
9.2 不規則波による模型実験
9.3 波高分布を求めるための数値計算
9.4 波形の時空間伝播を追求する数値計算
9.5 波と構造物の相互作用を解明する数値計算
9.6 今後の課題

第10章 工学研究に関する雑感−あとがきにかえて−

10.1 技術における「刷込み」現象
10.2 現象の解明から設計の手だてづくりへ
10.3 わが国の技術の国際発信


海岸工学における主要事項の年表
人名索引
事項索引

コラム
1 アレクサンドロス大王の兵士たちは潮汐現象に驚愕した
2 ゾイデル海干拓プロジェクト
3 換算沖波波高の英語は日本発
4 堤防の波返し工や護岸の胸壁は計画波浪の波力で倒壊する?
5 洋上石油備蓄基地の被災が極値統計解析手法の見直しを迫った
6 真空圧密工法で建設された防波堤の倒壊が設計波の概念を変えた
7 シネス港の大水深傾斜防波堤の被災がケーソン防波堤の再評価につながった
8 沿岸の砂浜が過去の大津波を記録する
9 期待越波流量方式はある越波災害を契機として開発された
10 北ヨーロッパの技術者は“foreshore”の術語を誤用しがちである
11 沿岸漂砂がマドラス港の港口を変えた
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